こんにちはざるたんですよい。
このブログでは武器性能の優劣を比べる時に「攻撃力期待値」とか「ダメージ期待値」とかって言葉と数字を使って比べてるんだ。
「期待値」って言うのはちゃんとした数学の用語で、Wikipediaによると↓みたいに定義されてるんだ。
確率論において、確率変数の期待値(きたいち、英: expected value)とは、確率変数のすべての値に確率の重みをつけた加重平均である。確率分布に対して定義する場合は「平均」と呼ばれることが多い。
すげぇ難しいことが書いてあって白目をむいてしまいそうなんだけど、モンハンの攻撃力とかダメージを計算するうえではそんなに難しい話じゃないんだ。
今回はモンハンにおける、攻撃力期待値とダメージ期待値の求め方なんかを解説していってみるんだ。
れっつごご。
攻撃力期待値とダメージ期待値
さっきも言ったけど、モンハンの攻撃力・ダメージ期待値を求めるのはそんなに難しいことじゃないんだ。でも知らなきゃいけない要素はいくつかあるから、それをまずは解説してく。
武器の攻撃力
武器の攻撃力は文字通り、武器本体の攻撃力を表してるんだ。武器ステータス画面の攻撃力がそのまま武器の攻撃力になる。
MHRiseでは攻撃力はそのまま表示されてるけど、シリーズによってはこの武器攻撃力に武器種ごとに決められた武器係数、って言うのを掛けた状態で表示されてたりもするんだ。逆にMHRiseみたいな全武器共通で出される攻撃力を「武器倍率」って名前で呼ぶよ。まあライズには関係ない。
例えば、片手剣・双剣はこの武器係数が「1.4」なんだ。だから、MHRiseで攻撃力200の武器はMHWとかだと攻撃力280ってことになる。武器係数が「4.8」の大剣だと、MHRiseでの攻撃力200はMHWでは攻撃力960って表示になるんだ。
武器係数は基本的に武器出し攻撃のモーション値の1/10になってるんだ。モーション値は後でちゃんと説明するんだ。
スキル補正
攻撃スキルみたいに常時攻撃力UPの効果があるスキルもあるし、死中に活とか、挑戦者みたいに一定の条件を満たした時に攻撃力が上昇するスキルもあるんだ。
複数の攻撃力上昇系スキルを発動させたときには、計算順が重要になって来たりするんだけど、基本的に掛け算が先で足し算が後になってるみたいな気がする。ちゃんと全組み合わせ検証したわけじゃないんだけど。
あと、地味に重要なのがスキルの文言なんだ。
「攻撃力を1.1倍」って書いてあったら、「武器攻撃力」を1.1倍にする、って効果で、「ダメージを1.1倍」って書いてあったら与えるダメージが1.1倍になるんだ。スキル無し、爪護符・ヒトダマ・バフ無しなら意味は一緒なんだけど、現実的にはそれらを含めて考えるダメージ1.1倍の方が効果が大きいことになるんだ。
爪護符
モンハンシリーズには力の護符と力の爪ってアイテムがあるんだ。
これらはアイテムポーチに入れておくだけで常時攻撃力が上がるアイテムなんだ。護符は+6、爪は+9で両方持ってると+15になるんだ。
ヒトダマドリ
MHRiseではフィールド上に浮遊してるヒトダマドリを集めるとクエスト中のステータスが上昇するんだ。赤いヒトダマドリを集めれば攻撃力があがるんだ。
鬼人薬・種・粉塵
所謂攻撃バフアイテム達。
これらを使うことで攻撃力が上昇するんだ。パパっと表にまとめる。
攻撃力上昇値 | 効果時間 | |
鬼人薬 | +5 | 力尽きるまで |
鬼人薬G | +7 | 力尽きるまで |
怪力の種 | +10 | 3分間 |
鬼人の粉塵 | +10 | 3分間 |
(鬼人弾) | +10 | 1分間 |
この中で、鬼人薬と鬼人薬Gは効果が重複しないんだけど、それ以外は全部同時にバフが発動出来るんだ。鬼人弾はパーティーTAでもやらない限りはあんまり計算に入れることはないよ。
例えば、鬼人薬Gを飲んだ状態で、怪力の種を齧って、鬼人の粉塵を撒き散らすと、元の空隙力+27になるんだ。とっても大きいよね。
斬れ味補正
モンハンの世界では刃物だけじゃなくて、鈍器にも斬れ味って要素がそんざいするんだ。斬れ味が悪い順から赤・オレンジ・黄色・緑・青・白・紫・(空)ってなってる。
この斬れ味が良い方がダメージが大きくなるんだよね。MHRiseの上位で一般的に使われる武器は緑・青・白の三色になるんだけど、それぞれの攻撃力は表示されてる値の緑=1.05倍・青=1.2倍・白1.32倍で計算されるんだ。
詳しくは↓の記事で紹介してるよ。
斬れ味黄色以下では斬り方補正なるめんどくさい要素が追加されるんだ。モーションのどこで当たったかでダメージが変わるんだけど、今回は一般的に使われる斬れ味を緑以上と定義してるからこれは考慮しないよ。
会心率
会心率はその武器で攻撃した時に会心攻撃が発生する確率を表してるんだ。会心率10%なら平均して10回に1回は会心攻撃が発生することになるんだ。
ちなみに、会心攻撃では通常攻撃の物理分について1.25倍のダメージを与えられるんだ。超会心3が付いてれば1.4倍になる。とっても大きい。属性値は会心が発生しても上昇しない。
会心撃【属性】スキルで属性分のダメージも最大1.15倍になるんだけど、その上昇量の小ささは今回の記事を最後まで読むと以下に小さいかが解ると思うんだ。
会心率は武器本体に設定されてる会心率に加えて、スキルで上昇した分も合わせて計算するんだ。武器が+10%で見切り7が発動して+40%になってると、トータルで+50%の会心率って計算になるんだ。
会心率がマイナスの値を持ってると「マイナス会心」が発生するようになるんだ。マイナス会心ではダメージの物理部分が0.75倍になるんだ。
攻撃力期待値の求め方
じゃあ、ここからは実際の武器を使って攻撃力期待値を計算してくんだ。
例として使うのは片手剣のクイーンレイピア。武器攻撃力220・会心率10%・青ゲージって武器。優秀。
計算条件は、百竜強化無し、攻撃スキルレベル7・見切りスキルレベル7が発動してて、爪護符所持、鬼人薬Gと怪力の種を服用してる状態で、ヒトダマドリを攻撃力+10分集めてるって条件にする。
その他のスキルは発動してない前提で順を追って進めていくんだ。
1.スキル上昇分
まずは、武器攻撃力が攻撃スキルレベル7で上昇する分を計算してく。攻撃スキルレベル7は攻撃力を1.1倍してから+10だから、式は↓の感じになるんだ。
武器攻撃力 × 1.1 + 10
220 × 1.1 + 10 = 252
2.アイテムとかヒトダマドリでのバフ分
条件は爪護符所持・鬼人薬G服用・怪力の種服用・ヒトダマドリ上昇アリだから、↓の感じになる。
攻撃力 + 爪護符 + 鬼人薬G + 怪力の種 + ヒトダマドリ上昇分
252 + 15 + 7 + 10 + 10 = 294
ここまでがステータス画面で表示される攻撃力なんだ。実際に上記と同じ状態を作れば279が表示されるよ。
3.斬れ味補正
斬れ味補正は近接武器と弓の矢切りにしか存在しないんだけど、今回は片手剣のクイーンレイピアだから、青で計算してく。
攻撃力 × 斬れ味補正
294 × 1.2 = 352.8
同じ斬れ味の武器同士を比べるときにはこの部分を省略した数字を比べればいいんだけど、砥石無しの100発期待値とかを求めるなら斬れ味とその長さって情報が必要になるんだ。
4.会心補正
クイーンレイピアは素で10%会心で、見切り7が発動してるから、式は下の感じになる。
会心率 = 素の会心率 + スキル上昇分
会心率 = 10% + 40%(見切り7) = +50%
会心率50%時の期待値倍率計算式は下の感じになる。
(会心倍率 × 会心率) + (非会心倍率 × 非会心率)
今回は超会心が発動してないから会心倍率は1.25、非会心倍率は通常1になる。
(1.25 × 0.5) + (1 × 0.5) = 1.125
簡単な覚え方として、会心率が10%上昇するごとに期待値が2.5%上昇する、って覚えておけば大丈夫。超会心3が付いてたら4%ずつ上昇、って感じ。
これを、いままでで求めた攻撃力にかけたのが攻撃力期待値になるんだ。
352.8 × 1.125 = 396.9
よって、今回の条件でのクイーンレイピアの攻撃力期待値は396.9ってことになるんだ。四捨五入のタイミングとかでちょっとの誤差が出る可能性もあるけど、大体あってるはずなんだ。
ダメージ期待値
ここまでで、攻撃力期待値は求めることが出来たんだけど、実戦で重要なのはダメージ期待値の方なんだ。どれだけのダメージが期待出来るかの方が重要。そりゃそうだよね。
ここまでが理解出来てればなんにも難しいことは無いし、なんならどっちも理解してなくても大丈夫なんだ。それは後で説明してく。
ダメージ期待値を計算するためには、攻撃力期待値の計算に使った情報に加えて、もうちょっとだけ情報が必要になるからそれを集めてく。
1.攻撃力期待値
ダメージ期待値を計算するためにはまず、攻撃力期待値を求める必要があるんだ。
今回はさっき求めた条件のクイーンレイピアの攻撃力期待値396.9を四捨五入した397を使ってくよ。
実際にどのタイミングで小数点以下が丸められるかはわからないから、誤差が出ると思うんだけど、気にしない方向でいくよ。
2.モーション値
ハンターさんの攻撃モーションにはそれぞれの武器のそれぞれのアクションごとにモーション値、って言うのが決められてるんだ。同じ武器の攻撃でも、これが多きければダメージが大きいし、小さければダメージが小さい。
例えば、片手剣の突進斬りと旋刈りでは全然ダメージが違うんだ。これはモーション値が違うからなんだ。
武器種で考えると大剣とかハンマーみたいに手数が少ない武器種は全体的にモーション値が高くて、片手剣とか双剣みたいな手数が多い武器はモーション値が小さいんだ。参考までに片手の突進斬りはモーション値18で旋刈りが55、大剣の真溜め強撃は264って感じになってる。
モーション値を計算で使うときには1/100の数字を使うんだ。例えば突進斬りなら0.18で計算する。
って言っても、修練場で実測すると計算した値よりも小さいダメージが出たりするし、ちょっと不明なところもあるんだ。大体はあってるはずなんだけどね。
属性に関してはモーション値の影響は受けないんだ。いくつかのモーションは属性にも補正がかかるんだけど、大剣でも片手剣でも双剣でも1発攻撃を当てれば属性値分の属性ダメージを部位に入れられる。
だから、手数武器は属性を通しやすい、ってことになるんだ。
3.モンスターの肉質
モンスターの部位には硬さを表す「肉質」が設定されてるんだ。同じ武器で同じ斬れ味、同じスキル同じモーションの攻撃を当てても、部位によってダメージが変わるのはこれが原因なんだ。肉質は数字が大きいほど柔らかい=ダメージが通る。
画像のナルガクルガちゃんは頭部の切断肉質が65ってなってる。これは、頭部への切断ダメージが65/100になりますよー、ってことなんだ。
計算してく
じゃあ、ナルガクルガの頭にさっきのクイーンレイピアを使って、旋刈りを当てたときのダメージ期待値を実際に計算してく。
攻撃力期待値 × モーション値/100 × 肉質/100
397 × 0.55 × 0.65 = 141.9275
MHRiseでは面倒な全体防御率って言うのが無くなってるみたいだから、これがそのままダメージ期待値になるんだ。
でも、実際にダメージ期待値通りのダメージが出る確率は0%なんだ。「なんで?」って思うかも知れないんだけど、攻撃力期待値は会心率を期待値に置き換えてるからなんだ。
実際には会心が50%で出て、非会心が50%で出るから、会心時のダメージと非会心時のダメージが出ることになるんだ。会心を加味しない攻撃力は約353だから、非会心時に126ダメージ、会心時に158ダメージってことになるんだ。当然四捨五入でズレるけどね。
ちなみに、今回求めたのは物理部分だけの期待値なんだ。通常5属性武器を使えば攻撃回数に応じた属性ダメージも入るし、爆破とか毒属性なら、攻撃回数に応じた蓄積で固定ダメージを入れられるんだ。
それらも含めた実践的な計算は↓のリンクでやってるよ。
計算は不要だったりもする
ここまで散々計算を元にダメージの予想を立てる方法を解説してきたんだけど、実はこれはあんまり重要じゃないんだ。そう、ライズならね。
と言うのも、ライズには修練場があるんだ。修練場のメカフロッグをぶん殴れば実際にダメージが数字として出るんだよね。
頭の肉質100なんて非現実的ではあるんだけど、ダメージ期待値とかの計算が必要になるのは武器とスキルを含めたAセットとBセットのどっちがダメージを出せるか比較する時がメインなんだ。
それなら、実際にマイセット登録でもして、それぞれでメカをぶん殴って数字を比べればいいんだよね。
ダメージ計算が役に立つのは、あくまでも知識として知っておくとちょっと便利、ってことと、スキルの優劣を比べる時の指標になる、って言うのがメインの使い方なんだ。
スキル優劣比較
モンハンライズの火力スキル最強はなんだ、って話は方々で出尽くしてると思うんだけど、ざるたん的な考えでは「火事場力」が最強の攻撃スキルだと思ってるんだ。条件付きだけど、Lv.2スロ5つで攻撃力1.3倍は大きいよね。
おだんごスキルの根性&火事場ならデカい攻撃に突っ込むだけで一発発動も出来るんだ。
でもまぁ全く実用的じゃないよね。普段使いで使えてもナルハタタヒメの周回位じゃないかな。発動に時間がかかるのと、能動的に発動しづらいから、その分タイムロスにもなるしね。
攻撃系スキルで注目したいのは、計算順なんだ。
攻撃スキルは一番はじめに計算されるけど、会心とか斬れ味補正は最後に計算されるんだ。だから、ステータス画面の攻撃力数値が変わらないからって、匠とか見切り弱特が弱いわけじゃないんだよね。
レウス腕を使って攻撃7にするのか、マガド腕を使って匠2で白にして攻撃5にするのか、って考えると後者の方が期待値が高かったりするんだ。まぁ、剛刃研磨分で逆転することも多いけど。
より実践的な数値が欲しいなら、50発期待値とか100発期待値で計算をすることになるんだけど、そうなると業物とか剛刃研磨とかの斬れ味ケアスキルもトータルで見ると強スキル、ってことになるんだ。
流石長年続いてるシリーズだけあって、その辺に関してはうまく作られてると思う。
最後に
今回は攻撃力期待値とダメージ期待値の求め方を解説してきたんだ。
以前のシリーズではこれらを計算してメインで使う武器とスキルを検討してたんだけど、今は修練所があるし、ダメージが可視化されてるからほとんど必要なくなっちゃったんだよね。
でも、多くのプレイヤーが出所不明の良くわからないテンプレみたいの着ててつまんないから、自分でダメージ計算したり、メカ殴って確認したりしながら色んな武器を使ったらよいと思うんだ。
確かに性能が優秀な武器・防具はかなり限られてるけど、実はそれらとちょっと劣るけど快適性が高い武器の期待値はそんなに変わらなかったりとかするんだよね。それに気付いていろいろ遊んで欲しいんだ。
そんな感じ。
実はRISEからモンハンを始めた新参者なので、ここらへんの数字的なものは頭から煙が出そうでしたね(笑)
ゴシャ武器やディア武器の方が攻撃力あるのに、何でナルガ武器のほうがダメージ出るの???って…
こうやって丁寧に解説してもらえると、とっても助かります(^^)
アイロさん
コメントありがとうございます!
以前は斬れ味補正がもっと大きくて、白ゲージ・紫ゲージに非ずは武器に非ず、って感じだったのです。
近作では大分マイルドになりました。
お役に立てたようで光栄です!
お暇なときにはまた遊びに来てください!